アイドルになれないなら死にたい

東京ドブ川ストーリー

白いワンピース

私は考えすぎだろうか。
一人で悶々と考え考え考え煮詰まり焦つきもうおコゲみたいな黒いカスしか残っていないような脳みそで考えすぎなのだろうか。

男はよく言う。「ショートカットの女の子が好き」と。

男はよく言う。「小柄だけどたくさん食べる女の子が好き」と。

男はよく言う。「TシャツにGパンが似合う女の子がかわいい」と。

男はよく言う。「白いワンピースの似合う女の子が好き」だと。

でも、いいかい、でもね、よく考えてごらん。そこに内包されている意味たちを。

「笑顔がかわいくて、肌が透き通る位綺麗で、無邪気そうに見えるけど、実は変態な」というのを内包している、はずだ。
君たちはそこに内包された意味たちを考えてみたことがあるだろうか?

「白いワンピースの似合う女の子」そこに内包されているのは、
決して食べこぼして衣服を汚さない、品がある、月一くらいでシャツ鍋をして襟とか袖の黒ずみを落としている、いい漂白剤を使っている、
とかそういった清純可憐なでもしっかりとしているイメージであろう。

私は白いカットソーとかワンピースを一着も持っていない。なぜならすぐに汚して捨ててしまうから。
ぎゃー!久々押し入れから取り出した白シャツ(無印良品)によくわからないシミがー!ということがこの間もあった。
アニエスベーのお気に入りのシャツワンピは呑んだくれた日に吐いたワインで赤く染まった。紅に染まった。この私を慰めるものはいない。

私はそういった複合的な意味で白が似合わない、着れない女なのである。
しかし、今、Instagramで見たあの子の白いニットがかわいくて、私は今”白い”ケーブルニットを買おうとしている。

もう春だというのに。